他郷阿部家

阿部家とは? > 鎌田 恭幸さん

鎌倉投信株式会社代表取締役社長 鎌田 恭幸さん

立場上、大変多くの方とお会いする機会があります。そうした方々をお連れし、酒を酌み交わしながら朝まで語らいたいと思う場所が、ここ「他郷阿部家」です。
 日常とは全く異なる空間。しかし、ここは私たち日本人の心の中にまぎれもなく住み着いている大切にしたい何かが沢山に詰まった「場」だと感じるのです。何一つ作られた派手さはありません。あるものといえば、ありのままの美しさ、家族にでもなったかのような心のこもったおもてなし、のこり物を大切にする“もったいない文化”、全てが大森の自然や文化に根付いた“ほんもの”なのです。私たちはその飾り気のない“ほんもの“に惹きつけられていのかもしれません。たたき土間の玄関、襖一枚で隔たれた繊細な和の空間、丁寧な細工が施された格子戸、丈比べをしたであろう柱に刻まれた傷、かまどのある台所、築230年の歴史に同質化したアート・・・数え切れないほどの美しさ、日本人の心の原風景がここにあるのです。
 中庭を抜け、裏の木戸の外を流れる銀山川を眺めると、水はあるがままの形に沿って流れ、ほとりに咲く草花も自らを誇示することなくありのままを楽しんでいるよう。全てがきらきらと輝いて見えてきます。考えてみれば、人も自然の一部。ここにいると、ふとした瞬間に自然と一体化した自分を感じることができるのです。自分は今、生かさているのだと心から感謝できるのです。
 今、営んでいる「鎌倉投信」の志は、3つの「わ」を育む「場」を創るということ。「和」日本的の普遍的な価値を感じることができる場、「話」人が集い夢や希望を語らう場、「輪」人の輪、夢の輪が拡がる場。この想いの源は、故郷大田の田園風景、他郷阿部家が織りなす文化や生き方です。他郷阿部家に飾られている「復古創新」の掛け軸も、私の心に火をともしています。普遍的な価値を大切にすることから新しい価値は創造される。正に、今私の生きるテーマでもあるのです。
 伺うたびに多くの気づきや学びを与えて下さり、そしていつも温かく迎えて下さる他郷阿部家の皆様、素晴らしい空間を演出してくださる芸術家の皆様、社員の皆様に心より御礼申し上げます。四季折々の贈り物もとても楽しみにしています。
 この良き文化が永遠に続くことを願ってやみません。またの帰省を楽しみにしています。

他郷阿部家のある大森町の隣町、久利町の生まれです。自然に恵まれたこの町で高校時代までを過ごしました。大学から東京へ。日本の某金融機関に就職し、その後外資系の金融機関に転職、20数年にわたり投資や資産運用の仕事に携わってまいりました。今は、「鎌倉投信」という投資信託の運用会社を鎌倉の地で営んでいます。ここで、こころの通うお金の循環、信頼に根差した投資や金融のあり様を求めています。他郷阿部家には到底及びませんが、築80年の日本家屋が本社屋。それなりに寛げる空間ですので、同仁の皆様、是非鎌倉にも遊びにいらしてください。たくさんのご縁に恵まれますことを楽しみにしております。

鎌倉投信